社会福祉法人 北斗会
理事長 金澤 典子

 徒然草の一節に 「望月の円かなることは・・・」 とあります。月の円満な形も断定的なものではなくすぐ欠けてくる。注意深くない人は一夜の中で月がそれほど変化していることを気にしないことも多いだろう・・・「職員はまどかにつとめ、利用者にそのまどかなりを説き続けなければならない・・・」 と誓われたのは前理事長の故金澤武昌氏です。
 法人設立当初より理事長として、30余年に渡り法人発展に尽くされ、利用者・職員総勢350名を超えるまでになりました。また、法人の運営のみならず各種団体活動や地域の公益活動など多方面で活躍されていたことも記憶に新しいところです。北斗会も、故金澤武昌氏の死去により一つの転機を迎えたように感じております。
 前理事長のこれまでの功績に感謝するとともに、北斗会の基本理念のもとその遺志を受け継ぎ、役員・各施設長とともに会の一層の発展に努めることが私に課せられた使命と感じております。
 北斗会の福祉サービスをご利用の皆様の幸せと満足、そして地域福祉の更なる発展のため努力をしてまいる所存ですので、今後ともご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。
障がい者支援施設 苓南寮
施設長 金澤 一紀

 国際障がい者の権利条約の批准に向けた国内法の整備が検討されている状況下、働くことはその人の自己実現の為の大きな要素であり、働くことを希望する障がいのある人々の思いを尊重し、安心して継続的に働くことの出来る必要な支援を行い、「働くことの大切さ」 「働くよろこび」 を保障していくことが求められています。とはいえ現在の障がい者福祉はさまざまな法律の改正に巻き込まれ出口の見えないままに施設の改変が行われています。
 さて、平成18年より障害者自立支援法が施行され、当施設も平成20年4月に新法に移行し、3障がい(知的・精神・身体)の方が利用できるようになり、また通所の方も利用可能となりました。新サービス体系は日中活動の場では就労移行支援として6名、就労継続支援事業B型として54名、住まいの場では施設入所支援として、60名の方の利用者一人一人の個別支援計画を作成し、利用目的にかなったサービスを提供できるように支援しています。
 「働く・暮らす」 は苓南寮の利用者支援の基本方針であり、「障がいのある人々が、その人らしく生き生きと地域社会のなかで暮らし、自立(自律)と社会参加が当たり前の社会を目指す」との理念で支援を行っています。
 そのための支援体制として、就労移行支援事業については役所・ハローワーク・地元企業とのネットワークを構築し、また就労継続支援事業(B型)については営業・販売力強化の仕組み作り、新規事業計画、目標工賃を設定し、工賃アップ推進事業を展開して、利用者の所得保障を確立しながらも、仕事中心の日課なので行事や余暇活動で気分転換を図りながら、健康体力維持ができるように支援しております。
 利用者が「地域社会のなかで暮らしたい」という希望のもとで、居宅支援事業として平成23年4月にはグループホームを2棟開設し、また障がい者自立支援法の改革も利用しながら老朽化している当施設の建て替え等も検討していく必要があります。障がいを持ちながらも頑張っている一人一人の利用者のために、更なる支援サービスの向上を目指して職員、力を合わせて障がい者福祉に貢献していかねばと40年の節目にあたり心を新たにしています。
障がい者支援施設 星光園
施設長 金澤 武典

 星光園施設長就任以来、これまでの福祉制度の動向を振り返ると「新たなる福祉制度へ」 「大きな改革のうねり」 「障がい者福祉の新たなる一歩」という文言が踊っています。では、今はどうでしょうか?未だこれらの文言抜きには語れないのが、現在の障がい者福祉の現状と言えるのではないでしょうか。福祉の改革はまだ道半ばであることを感じる3年間であったと言わざるを得ません。
 障がい者自立支援法が始まり、障がい者福祉サービスは劇的に変わりました。星光園においてもこれまで提供していたサービスの他、「日中一時支援」 「相談支援」 「移動支援」 「地域活動支援センター」 などが始まり、新たな利用者の皆様をお迎えするきっかけとなりました。その意味では地域の皆様のサービス選択の幅が広がったといえるでしょう。しかし他方では、負担のあり方や区分判定の方法の問題点が指摘され、障がいのある方すべての賛同を得られなかったのも事実です。果たして、5年後の障がい者福祉制度はどんな姿になっていくのか?自立支援法に変わる新制度は 『障害者権利条約』 をふまえた権利の主体として改革がなされます。障がいのある方にとってご自身の声で創られる制度は、まさしく新しい一歩であることを実感されることでしょう。同時に 「常時介護を必要とされる方々」 の声なき声も酌んでいただける制度であればと切に願います。我々事業者も利用者の皆様の最大限の幸福のため、また、真にサービスを必要とされている地域の皆様のため、その職責を果たしていくことをお誓いしご挨拶といたします。
養護老人ホーム 松風園
施設長 岡部 隆志

 松風園は平成17年4月1日に社会福祉法人北斗会へ経営譲渡をうけ5周年を経過しました。この5年間を振り返ると様々な出来事がありました。ひとつは建物の改築工事を行ったこと。建物は、昭和47年5月に建設され、老朽化が進んでおり2人部屋で狭く冷暖房の設備も無く快適な住環境とはいいがたいものでありました。
 施設整備に関する熊本県の意向調査をうけ平成19年度補助対象施設に選んで頂き、9月には改築工事に着手。翌20年7月に竣工。安田市長、園田代議士を始め多くの来賓をお迎えして落成式を行いました。
 何より嬉しかったのは 「長生きしてよかった」 と入所者の皆さんに心から喜んで頂いたことです。新しい建物は2階建、個室で冷暖房設備やスプリンクラー設備が整い快適な生活ができるようになりました。
 このような立派な建物が建築できたのは初代理事長、故金澤武昌氏の入所者に対する熱い思いでありました。 「入所者のために出来ることはなんでもやれ」 が口癖でありました理事長も平成20年12月に逝去、松風園の落成を見届けて82年の生涯を閉じられました。理事長の福祉に対する理念や情熱を継承していくことが残された我々の使命であると肝に銘じています。
 もうひとつは養護老人ホームの制度改正に対応すべく介護保険事業所の開設を行った事です。平成18年4月、老人福祉法の改正があり養護老人ホームは、本来の目的である 「環境上の理由及び経済的理由」 で在宅での生活が困難な人を入所させる施設であることが明確化されました。養護老人ホームの機能には介護ニーズは含まれず、介護が必要な入所者には介護保険サービスの利用が可能になったのです。松風園としても介護が必要となられた人たちのために訪問介護事業所の開設が急務と考え、平成18年10月、訪問介護事業所松風園を開設し、ケアプランに沿ったサービスの提供体制が整いました。
 又、平成19年8月には茂木根地区の民家を借用して通所介護事業所松風園茂木根の家を開設しました。この施設は1日の利用定員10名の小規模デイサービスセンターで、家庭的な雰囲気の中で生活をしていただいています。
 更に今後は利用者個々の生活課題を的確に把握して個別処遇の充実を目指し、利用者に 「松風園に入所してよかった」 といっていただけるように日々、努力をしなければならないと考えている昨今であります。
社会福祉法人北斗会
ご挨拶